2023年は、例年になく暑い日々が長く続き、緑のカーテンそのものの成育が不良となり、残念ながら例年のような日陰がほとんど得られませんでした。

サロン前のわずか10mほどの区間ですが、夏の間は緑のカーテンが舗道に日陰をつくってくれています。日差しの強い日にはうれしい日陰です。この日陰の効果がどのくらいのものなのかを、具体的な数値で検証してみました。
すでに暦の上では秋でしたが、今年はまだ暑い日が続いていました。天気の良い日を選んで緑のカーテンの効果測定を行いました。
青葉山の14時の天気は「快晴　気温24.0℃　湿度41%　東の風1m/s　降水量0mm」でした。

[緑のカーテン前面舗道43.3℃ ]
[緑のカーテンの葉の表面29.1℃ ]

直射日光が当たる舗道の表面温度は、午後1時頃で50℃を超えていました。触ってみると、明らかに熱く感じられる温度です。
同じ直射日光が当たっている葉の表面温度は29.1℃でした。
水分の蒸散による気化熱の作用などで低く保たれているのがわかります。
では、緑のカーテンの裏面はどうでしょうか?

[緑のカーテン裏面舗道20.4℃ ]

緑のカーテンの表側と裏側の舗道の表面温度の差は、なんと22.9℃もありました!
これは「サーモグラフィ」で測った地面の放射温度ですが、「デジタル温度計」で気温を測ってみると、直射日光が当たる緑のカーテンの表側1.5mでは39.0℃でしたが、裏側1.5mでは35.2℃でした。4℃ほどの差ですが、日差しが遮られている分、やはり体感温度としてはかなり涼しく感じられます。


緑のカーテンとサロンの間は、少し距離があり庇(ひさし)が張り出していて直射日光を遮っているため、室内への直接の効果はあまり感じられないのですが、緑のカーテン裏側の舗道を歩く皆さんにとっては、夏の間涼しい日陰を提供できています。
また、ここを通る多くのみなさんがゴーヤの成長や朝顔の花も楽しんでいかれ、ちょっとしたリフレッシュ空間として「緑のカーテン」の効果を体感できているのではないでしょうか。

「緑化で涼しく!　緑のカーテン大作戦」レポート総集編へつづく…

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