生きものこぼれ話 「ニホンリス達と木々の物語」
投稿日:2023年11月27日(月)
秋も深まってきた早朝の公園を散策中、木の上から「ガサガサッ」という音が聞こえてきました。みあげると、ニホンリスがオニグルミの実をくわえて枝から枝へ飛び移っています。
すばやい動きですぐにみえなくなってしまいましたが、ふと気がつくと地上に降りて何かしています……。おそらく、冬に備えてクルミの実を地面に埋めていたのでしょう。
ニホンリスは秋にクルミやどんぐりなどの木の実を土のなかに埋める習性があります。あちこちに隠しておいて、餌の少ない冬に掘りだして食べられるよう、備えるのです。
ところが、せっかく隠した木の実をどこに埋めたか忘れてしまうことも……。実は、このお陰でクルミやコナラは分布を広げることができるのです。これを「貯食型散布」と言います。
忘れられた木の実は春になると芽生え、やがて大きな木に成長し、そうして森が広がっていきます。ニホンリスだけではなく、ネズミや、カケス、ヤマガラといった鳥類も、このような「どんぐりの運び手」という役割を担っています。
生きものたちは越冬のための餌をもらい、クルミやコナラは分布を広げる……こんなWin-Winな関係によって森林は成り立っているのです。
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