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生物多様性保全推進事業 〜感じる、つながる、杜の都の生き物語〜『生きもの観察会 〜カッコウ〜』
投稿日:2021年06月12日(土)
このイベントは終了しました。
生物多様性保全推進事業 〜感じる、つながる、杜の都の生き物語〜『生きもの観察会 〜カッコウ〜』開催レポート 令和3年5月22日(土曜日)、朝から梅雨入り前の雨が降ったり止んだりのあいにくの天気でしたが、生物多様性保全推進事業「生きもの観察会 〜カッコウ〜」を、仙台市若林区荒井にある「せんだい農業園芸センター」で開催しました。 センター内のヨシ原には、カッコウをはじめとする多くの生きものが生息しています。ヨシ原での生きものの観察を通して、生物多様性について学んでみました。 そんなイベントの様子を、少しだけご紹介します。
仙台市の取り組みとして平成29年より開催している生物多様性保全推進事業の「生きもの観察会」ですが、この事業は、仙台市にゆかりのある「スズムシ」「カジカガエル」「カッコウ」などの生きものを通して、豊かな自然環境を持続的に残していくためには何をすべきかを学ぶよい機会にもなっています。
また、本日5月22日は「国際生物多様性の日」として制定された日でもあるのです。生物多様性について学ぶ良いきっかけになると良いですね。
太田さんが前日からヨシ原にこのトラップを仕掛けたそうです。どんな生き物が入っているでしょうか。楽しみですね。
太田さんには、敷地面積約11haの「せんだい農業園芸センター」で観察できる生きものを紹介していただきました。
この広さの自然の中にも、ちゃんと「生態系ピラミッド」が形成され、食物連鎖のバランスがとれていることがわかります。
30分程度、研修室にて座学での講義を終えると、ちょうど雨も上がり、鳥たちも盛んに鳴き出していました。
まずは、双眼鏡の使い方から教えていただきました。歩きながらの観察には8倍×21mm位の双眼鏡が扱いやすくて便利です。じっくりと観察するには、三脚を付けた単眼スコープが威力を発揮します。
双眼鏡で鳥を見るときのコツは、肉眼で鳥を見つけそのまま双眼鏡を目に当てることです。もし鳥が見つからなければ、そのまま上下に双眼鏡を動かしてみましょう。
沈床花壇の左側から「再生の杜」の方へ鳥を探しながら、歩いて行きます。
やがて、ヨシ原の間から大沼が見えて来ます。 せんだい農業園芸センターには、大沼に面して、約2,500uのヨシが生育しています。
硬いヨシの茎が風ですれ合う音は独特で、「北上川河口のヨシ原(宮城県/石巻市)」などは「残したい日本の音風景100選(環境省)」の一つにも指定されているほどです。
2mほどの高さになるヨシ原では、多くの野鳥が巣を作っています。
これは、平成30年2月に行なったヨシの刈り取り作業体験の時に見つかった巣です。
大沼には「カワウ」「カンムリカイツブリ」の姿も見られます。
上空を飛んでいくのは「ダイサギ」や「ゴイサギ」です。
巣材を咥えた「モズ」の珍しい姿も見ることができました。
「ギョギョシ ギョギョシ」と独特の鳴き声を上げているのが「オオヨシキリ」です。 参加者の皆さんは、時間も忘れて、夢中で鳥の姿を探しています。
エサはナッツやヒマワリの種です。さあ、何が入っているかな?
蓋が閉まっていれば捕獲成功です。
アカネズミの可愛らしさに、みなさんとても驚いていました。ネズミと聞くとあまりいいイメージを持たない人も多いと思いますが、今日をきっかけに、ネズミに対するイメージが変わったのではないでしょうか。
講師の太田さんは「ネズミを好きになってもらうことも、森林インストラクターとしての大事な仕事です」とお話ししていました。
写真は2匹ともアマガエルです。色が違いますね。アマガエルは住んでいる場所に合わせて、体の色を変えるそうです。
2時間の観察会はあっという間でした。
特に、野鳥観察は時間を忘れて夢中になってしまいます。
機会があれば、ゆっくり時間をかけて観察してみたいものです。
鳥たちが営巣放棄しないように、十分に距離を保って観察することも大事ですね。今回の観察会では、ヨシ原という自然環境で暮らす生きものたちの姿を通して、多様な生きものたちがつくっている生態系の仕組みを垣間見ることができました。
今日は残念ながらお目当てのカッコウの姿を見ることはできませんでしたが、ヨシ原はエサ場であり、営巣の場に適していることから、モズやオオヨシキリが多く生息し、彼らが作った巣を利用して「托卵(たくらん)」という行動をするカッコウという鳥がやってくるということを学びました。
つまり、ヨシ原を保全することが、仙台市の鳥にも選ばれている「カッコウ」を保護し増やすことにもつながっていくわけです。(※托卵とは他の鳥の巣に自分の卵を産み、育てさせること)仙台市ではこれまで、せんだい農業園芸センターと連携し、ヨシの刈り取りを実施してきました。定期的にヨシを刈り取ることにより、ヨシの生育が良くなると言われています。
また、ヨシ原は野鳥の生息の場としてだけではなく、周辺自然環境の水質浄化にもつながったり、刈り取ったヨシは「ヨシ製品」として再利用されています。例えば、よしずやキャンプや薪ストーブ等で使えるヨシ燃料などに加工されます。今後も、ヨシ原を舞台にしたイベントを開催していく予定なので、皆さんぜひまたご参加ください♪ 講師を務めていただいた太田さん、西谷さん、会場を提供していただいた「せんだい農業園芸センター」のスタッフの皆さん、ありがとうございました。
参加者のみなさんの声を、少しだけご紹介♪
どの生きものが、何をしているのがおもしろかった?
☆オオヨシキリが鳴いている所がかわいかった。
☆アカネズミがかわいかった。餌をかじっていたり、毛づくろいをしていたのがおもしろかった。
☆モズの巣材運び
☆カエルの色が変わるのが面白かった。
今日のお話の中で、友達や家族に教えてあげたいことは?
☆カッコウの習性
☆モズやオオヨシキリ、ねずみもいて面白かったよと伝えたい
☆カンムリカイツブリのペアがいたこと
☆アマガエルが環境によって色を変えること
☆生物多様性のピラミッドの話
今日の感想を自由に書いてね!
☆ヨシ原の一部だけであんなにたくさんの鳥が見られることに驚きました。これからも自然と生きものを大切に生きていきたい。
☆ヨシ原の大切さが実感できた。
☆子どもが楽しそうに学べていたことがとてもうれしく感じました。
☆普段見られない生きものをたくさん見られて楽しかった。
☆たくさんの生きものを身近に感じることができ、良かった。
☆また来園して観察してみたい。
生物多様性保全推進事業 〜感じる、つながる、杜の都の生き物語〜『生きもの観察会 〜カッコウ〜』開催レポート 令和3年5月22日(土曜日)、朝から梅雨入り前の雨が降ったり止んだりのあいにくの天気でしたが、生物多様性保全推進事業「生きもの観察会 〜カッコウ〜」を、仙台市若林区荒井にある「せんだい農業園芸センター」で開催しました。 センター内のヨシ原には、カッコウをはじめとする多くの生きものが生息しています。ヨシ原での生きものの観察を通して、生物多様性について学んでみました。 そんなイベントの様子を、少しだけご紹介します。
仙台市の取り組みとして平成29年より開催している生物多様性保全推進事業の「生きもの観察会」ですが、この事業は、仙台市にゆかりのある「スズムシ」「カジカガエル」「カッコウ」などの生きものを通して、豊かな自然環境を持続的に残していくためには何をすべきかを学ぶよい機会にもなっています。
また、本日5月22日は「国際生物多様性の日」として制定された日でもあるのです。生物多様性について学ぶ良いきっかけになると良いですね。
太田さんが前日からヨシ原にこのトラップを仕掛けたそうです。どんな生き物が入っているでしょうか。楽しみですね。
太田さんには、敷地面積約11haの「せんだい農業園芸センター」で観察できる生きものを紹介していただきました。
この広さの自然の中にも、ちゃんと「生態系ピラミッド」が形成され、食物連鎖のバランスがとれていることがわかります。
30分程度、研修室にて座学での講義を終えると、ちょうど雨も上がり、鳥たちも盛んに鳴き出していました。
まずは、双眼鏡の使い方から教えていただきました。歩きながらの観察には8倍×21mm位の双眼鏡が扱いやすくて便利です。じっくりと観察するには、三脚を付けた単眼スコープが威力を発揮します。
双眼鏡で鳥を見るときのコツは、肉眼で鳥を見つけそのまま双眼鏡を目に当てることです。もし鳥が見つからなければ、そのまま上下に双眼鏡を動かしてみましょう。
沈床花壇の左側から「再生の杜」の方へ鳥を探しながら、歩いて行きます。
やがて、ヨシ原の間から大沼が見えて来ます。 せんだい農業園芸センターには、大沼に面して、約2,500uのヨシが生育しています。
硬いヨシの茎が風ですれ合う音は独特で、「北上川河口のヨシ原(宮城県/石巻市)」などは「残したい日本の音風景100選(環境省)」の一つにも指定されているほどです。
2mほどの高さになるヨシ原では、多くの野鳥が巣を作っています。
これは、平成30年2月に行なったヨシの刈り取り作業体験の時に見つかった巣です。
大沼には「カワウ」「カンムリカイツブリ」の姿も見られます。
上空を飛んでいくのは「ダイサギ」や「ゴイサギ」です。
巣材を咥えた「モズ」の珍しい姿も見ることができました。
「ギョギョシ ギョギョシ」と独特の鳴き声を上げているのが「オオヨシキリ」です。 参加者の皆さんは、時間も忘れて、夢中で鳥の姿を探しています。
エサはナッツやヒマワリの種です。さあ、何が入っているかな?
蓋が閉まっていれば捕獲成功です。
アカネズミの可愛らしさに、みなさんとても驚いていました。ネズミと聞くとあまりいいイメージを持たない人も多いと思いますが、今日をきっかけに、ネズミに対するイメージが変わったのではないでしょうか。
講師の太田さんは「ネズミを好きになってもらうことも、森林インストラクターとしての大事な仕事です」とお話ししていました。
写真は2匹ともアマガエルです。色が違いますね。アマガエルは住んでいる場所に合わせて、体の色を変えるそうです。
2時間の観察会はあっという間でした。
特に、野鳥観察は時間を忘れて夢中になってしまいます。
機会があれば、ゆっくり時間をかけて観察してみたいものです。
鳥たちが営巣放棄しないように、十分に距離を保って観察することも大事ですね。今回の観察会では、ヨシ原という自然環境で暮らす生きものたちの姿を通して、多様な生きものたちがつくっている生態系の仕組みを垣間見ることができました。
今日は残念ながらお目当てのカッコウの姿を見ることはできませんでしたが、ヨシ原はエサ場であり、営巣の場に適していることから、モズやオオヨシキリが多く生息し、彼らが作った巣を利用して「托卵(たくらん)」という行動をするカッコウという鳥がやってくるということを学びました。
つまり、ヨシ原を保全することが、仙台市の鳥にも選ばれている「カッコウ」を保護し増やすことにもつながっていくわけです。(※托卵とは他の鳥の巣に自分の卵を産み、育てさせること)仙台市ではこれまで、せんだい農業園芸センターと連携し、ヨシの刈り取りを実施してきました。定期的にヨシを刈り取ることにより、ヨシの生育が良くなると言われています。
また、ヨシ原は野鳥の生息の場としてだけではなく、周辺自然環境の水質浄化にもつながったり、刈り取ったヨシは「ヨシ製品」として再利用されています。例えば、よしずやキャンプや薪ストーブ等で使えるヨシ燃料などに加工されます。今後も、ヨシ原を舞台にしたイベントを開催していく予定なので、皆さんぜひまたご参加ください♪ 講師を務めていただいた太田さん、西谷さん、会場を提供していただいた「せんだい農業園芸センター」のスタッフの皆さん、ありがとうございました。
19組28名の皆さんにご参加いただきました |
どの生きものが、何をしているのがおもしろかった?
☆オオヨシキリが鳴いている所がかわいかった。
☆アカネズミがかわいかった。餌をかじっていたり、毛づくろいをしていたのがおもしろかった。
☆モズの巣材運び
☆カエルの色が変わるのが面白かった。
今日のお話の中で、友達や家族に教えてあげたいことは?
☆カッコウの習性
☆モズやオオヨシキリ、ねずみもいて面白かったよと伝えたい
☆カンムリカイツブリのペアがいたこと
☆アマガエルが環境によって色を変えること
☆生物多様性のピラミッドの話
今日の感想を自由に書いてね!
☆ヨシ原の一部だけであんなにたくさんの鳥が見られることに驚きました。これからも自然と生きものを大切に生きていきたい。
☆ヨシ原の大切さが実感できた。
☆子どもが楽しそうに学べていたことがとてもうれしく感じました。
☆普段見られない生きものをたくさん見られて楽しかった。
☆たくさんの生きものを身近に感じることができ、良かった。
☆また来園して観察してみたい。