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【取材】入れるだけで生ごみが消える魔法のバッグ?!
投稿日:2023年05月19日(金)
写真の中のグレーのバッグ、一見おしゃれなエコバッグですが、実は「LFCコンポスト」というコンポスト!
開けると中には基材(堆肥のもと・写真左下)が入っていて、生ごみを入れて混ぜておくと、微生物が生ごみを分解します。野菜くずはもちろん、お肉やお魚も、ほとんど臭いなく分解してくれるとのこと。
「見た目がおしゃれだから、庭先に置いておいてもいいな、と思ったのが始めたきっかけでした。」と話すのは、LFCコンポストアドバイザーとして活動をしている後藤円香さん。
「ecru」という予約制のパン屋さんも営む後藤さんは、量り売りマルシェに出店したことなどをきっかけに、「ごみを減らす」ことの重要性を実感し、コンポストに興味を持ったのだとか。
でもいざコンポストを始めようと思うと、「管理が大変そう」「ベランダではできないんじゃない?」「虫や臭いのことが気になる」などなど、様々な不安がでてくる方も多いのではないでしょうか。
「LFCコンポスト」はそれらの不安や悩みを解決してくれるとのことで、使う様子を実際に見させていただきました。
■実際に使ってみた
料理をするときに、ごみになる皮や茎も一緒に小さく(一口大ぐらい)切ってあげます。
バナナの皮はハサミでザクザク!
お茶パックは紙から出してあげましょう。
特に乾燥させる必要もないので、このままバッグに入れに行きます。
ざざっと生ごみを入れたら、スコップで少し混ぜてあげるだけ。
微生物が生ごみを分解して堆肥にしてくれます。
ぬか床のように1日1回必ず混ぜてあげる必要もないし、逆に1日何回生ごみを入れても大丈夫。4人家族だと1つのバッグで、1か月半〜2か月分ぐらいの生ごみが入るのだとか。
■気になる虫や臭いは・・・
バッグの作りがしっかりしているので、チャックをしっかり閉めれば虫がバッグに入り込みにくいとのこと。
では臭いは・・・?と思ったので確認させていただきました!
バッグを外から嗅いでみても、ほとんど臭いはありません。ほんのり土とバッグの生地の香りがしました。
ついでに中もチェックしてみましたが、生ごみの臭いがしないどころか堆肥独特の臭いもほとんどありませんでした。むしろ珈琲がらを入れていたので、ほんのり珈琲のいい香りがしましたよ。
■コンポストから液もれしないの?
バッグの中の基材(堆肥のもと)が水を吸うのと、発酵熱で蒸発していくのとで、液漏れすることはまずないそうです。ただ、大雨などで袋がびしょ濡れにならないように気をつけてあげる必要はあるとのこと。
■置き場所は?
雨がかからない程度の屋根のあるベランダなどの屋外に置きます。臭いもほとんどしないし、液漏れもしないので、置き場所には困りません。後藤さんのお家では、お庭の軒下にバッグを置いていました。(台風や大雨の日は玄関先に避難させているそう)スペースも取らず、見た目もおしゃれなのでお庭やべランダに置いていても違和感がありません。
■堆肥の活用方法
完成した堆肥は、お庭の土に直接混ぜてOKとのこと。
堆肥を混ぜた栄養たっぷりの土は、家庭菜園にぴったりです。
野菜くずから土を作り、土から野菜を作る、その循環を身近に感じることができますね。
■楽しいところ
「生ごみを入れた次の日などに開けてみると、土がほかほかと温かくなっているのを感じるのが面白いですよ!」と後藤さん。パン生地の発酵と同じように、コンポストの中でも微生物が働いてくれているのを実感できて楽しいです、とお話してくれました。
■生ごみは資源
LFCコンポストの利用を始めて3年が経つ後藤さんにとって、「生ごみは大切な資源」になっていると言います。今もたくさんの家庭で生ごみはごみとして捨てられていますが、「コンポストに入れれば資源なのに、もったいない!」と思うようになったとか。
■CO₂の削減に貢献
生ごみは水分をたっぷり含んでいるので、そのままごみとして捨てると焼却処理の際に多くのエネルギーを使うことになります。各家庭で生ごみを減らすことは、CO₂の削減に大きく貢献します。
■今までより家事がラクに!
今までわざわざ生ごみをビニール袋に入れて捨てていたけれど、そういった手間がなくなった上に、ごみの量が減ったことで、ごみ捨ての回数が減るなど、コンポストを使うことでむしろ生活がラクになった、とのこと。生ごみがなくなるので、燃えるごみが臭くならないのも大きな利点ですね。
「コンポストの利用にハードルを感じている方にも、簡単だということを伝えられたら」とお話してくれました。
■今後について
コンポストの魅力や楽しさをもっと広げていきたいとLFCコンポストアドバイザーの資格を取得した後藤さんは、これからコンポストを始めたい方も、すでに始めている方も、気軽に相談をしてもらえるよう相談会や講座を開いたり、SNSでも相談を受け付けているそう。
また、「家庭菜園のスペースが限られたご家庭などでは、堆肥の使い道に困る方もいらっしゃると思うので、今後、できた堆肥を集めて農家さんに使ってもらうなど支援したり、LFCコンポストを通じて人とのつながりも増やしていけたら嬉しい」と今後の展望も教えてくれました。
ゼロカーボンに向けて家庭でのCO₂削減に注目が集まる中、LFCコンポストにも更なる期待が高まります。
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相談会等の活動の詳細は以下Instagramアカウントからご覧いただけます。
@ecru_compost
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