『仙台七夕の由来と再生紙〜8万羽の折り鶴のゆくえ〜』を開催しました。
投稿日:2022年07月10日(日)
たまきさんサロンスタッフです。
7月3日(日)にサロン講座「仙台七夕の由来と再生紙〜8万羽の折り鶴のゆくえ〜」を開催しました。
仙台七夕飾りを手掛けている明治16年創業の鳴海屋紙商事株式会社の営業部長 鳴海 幸一郎さんにご登壇いただき、七夕や仙台七夕の由来、飾りに込められた願い、作り手の想いなど教えていただき『ミニ七夕飾り』も作りました。
七夕まつりは中国の乞功奠(きこうでん)という星祭りに由来し、中国から日本の京都・奈良に伝わり、宮中行事として京都から仙台に約450年前に伊達政宗公が仙台に伝えたといわれています。
七夕は、七つ飾りと呼ばれる装飾で飾られます。
七つ飾りとは、
一つ、吹き流し
二つ、折り鶴
三つ、短冊
四つ、紙の着物
五つ、投網
六つ、屑かご
七つ、巾着です。
それぞれの飾りに込められた祈りも教えていただきました。
「この七つ飾りには、大人の長寿や子の健やかな成長を願い、食べ物や道具に感謝をし、自分が手にしたものは責任をもって最後まで使い切ることで無駄遣いを防ぎ、そういった日々を送ることで巾着(お財布)が膨らんでくる。七夕さんの行程を経ていくことで願いや想いやモノが循環しているのではないか」と鳴海さんはおっしゃいます。
仙台七夕は吹き流しの上部に、『くす玉』という丸い球体を飾ります。
『質素、倹約』を謳った七夕さんから、『しっかりと生き抜いていく力となるもの、皆を元気づけられるもの』として戦後、編み出されたのだそうです。
七夕や仙台七夕の由来について学んだあと、さぁ!七夕飾りづくりです。
仙台七夕の飾りつけや撤去の様子も教えていただきました。
すごい迫力です。みなさん動画にくぎ付けでした。
撤去された七夕飾りを支えた竹は分別し、焼却の際の燃料や『竹紙』として復活します。
ひとつの短冊に書かれた願いごとがきっかけで、仙台市立の小中学校に通う児童生徒による故郷復興プロジェクトの折り鶴も『再生紙』に生まれ変わることになったそうです。
「これはお焚き上げで済ましてはならない」と8万羽の祈りを子どもたちに返したいとの想いから活動が始まりました。
子どもたちが祈りを込めた88,000羽の折り鶴が仙台七夕で祭られ、その後、たくさんの子どもたちや裏方さんの手で分別され『再生紙』として生まれ変わり、卒業証書、入学式や卒業式の要覧、通信簿などに形を変えて、再び子どもたちのもとへ戻っていきます。
端紙のお土産もいただきました。
色味がそれぞれ違い一枚たりとも同じ柄はありません
鳴海さんから七夕や仙台七夕の由来、飾りに込められた願い、作り手の想いのお話を聞いた後でご覧になる「仙台七夕」は、いつもと少し違った感動を得られるのではないかと思います。
鳴海 幸一郎さん、ご参加頂いた皆さま、ありがとうございました。
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