『電化製品に使われているさまざまな資源を探ってみよう!』を開催しました。
投稿日:2022/09/08
たまきさんサロンスタッフです。
8月21日(日)のサロン講座は、東北大学大学院環境科学研究科の白鳥 寿一(しらとり としかず)教授と齋藤 優子(さいとう ゆうこ)准教授を講師にお迎えして、「電化製品に使われているさまざまな資源を探ってみよう!」を開催しました。
私たちが使用している製品には、さまざまな資源が使われています。それらの金属類やプラスチック原料などの資源は、地球上の限りある資源です。資源は使い捨てを続けていけば、いつかは無くなってしまいます。
限りある資源を長く使い続けるためには、これらで作られている製品をできるだけ素材として再利用して地球の資源の消費を抑えていく必要があるのです。
素材は、「有機物」と「無機物」に分けられます。
簡単に言うと、有機物は植物などが太陽のエネルギーを使って作り出した炭素を含んだ物質です。
木材が代表的なものですが、それが何年も経てできた石油・石炭などを原料にしてつくられるプラスチックも有機物に分類されます。
「無機物」は主に元素で使っています。石や鉱物、鉄や銅などの金属、ガラスなどがあります。
ここで先生からの質問です。「リサイクル」という言葉で何を連想しますか?
参加者からは「もったいない」という回答がありました。
「もったいない」という気持ちだけでは、ぼんやりしてしまうのですが、その中の一つの重要な意味は限りある資源を長く大切に使っていくことだと思ってください。そのためには鉱石・石油などから物を作る流れを少しでも減らすための手段がリサイクルの本当の意味なのです。
リサイクルの第一歩は「分けること」から始まります。
そのためには、製品の中身を知る必要があります。
では、実際に分解した身近な小型電化製品の中身を見てみましょう!
今回は、携帯電話、ゲーム機、ハードディスクなどを、先生にあらかじめ分解して持って来ていただきました。
金属、プラスチック、その他ガラスなどに分けた後は、それらがどのくらいの割合なのか、重さを量って比べてみましょう。
金属6:プラスチック3:その他1くらいの割合でしょうか。
次に、分別した金属とプラスチックをよく観察してみると、それぞれ種類があることがわかります。
それらをさらに素材ごとに分けることができれば、リサイクルの効率が上がります。
では、どのような方法で分ければ良いのでしょうか?
実験をしてみましょう。
金属では同じ大きさのものの重さを量り比重(密度)の違いを観察できました。金属の場合は色や質感、磁石につくかでも分けることができました。
プラスチックは、食塩水やエタノールなどを使い比重(密度)を変えた水槽に入れて、浮くか沈むかで種類の違いを知ることができました。
それぞれの素材が持っている性質を利用して、種類分けの方法も違ってきます。
リサイクル工場では、金属は、比重、磁力、電磁誘導、蛍光エックス線装置を使い、大量に分離回収します。
プラスチックは比重、近赤外線、静電気、蛍光エックス線装置、レーザー光を使って分別しています。
分別回収された素材は、また形を変えて新しい製品の材料に生まれ変わっていくことができるのです。
今回の講座では、身近な電化製品が、金属やプラスチックなど多くの素材によって作られていること、そしてそれらをリサイクルすることの大切さを学びました。
限られた資源をできるだけ長持ちさせるためにも、資源のリサイクルに関心を持ち、それぞれの地域で決められた回収方法に沿って分別リサイクルに取り組んでいきたいと思いました。
白鳥先生、齋藤先生、そして今回の講座にご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。
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