「秋の星を探してみよう!」を開催しました。
投稿日:2022/11/30
たまきさんサロンスタッフです。
11月12日(土)にサロン講座「秋の星を探してみよう!」を開催しました。
講師は天文ボランティア「うちゅうせん」で代表をされている永井秀男さんです。同じく「うちゅうせん」で活動されている近藤百合さんにもお手伝いいただきました。また伊達武将隊の伊達成実公も駆けつけてくださり、一緒に星空を観察して、天体や照明による光害(ひかりがい)についても楽しく学びました。
この日は、朝から快晴で星空観察には絶好の日でした。永井さんのお話でも、観察会でこれだけ晴れる日はあまりないとのことです。
今回は「せんだいE-Action」から省エネ・創エネ・蓄エネの「3E」を推進する伊達武将隊の一人、伊達成実(しげざね)公もかけつけてくださいました。
初めに、天の星座や星々について永井さんからお話がありました。
星座は全天で88あり、これはピアノの鍵盤の数と同じだそうです。
もっとも小さい星座は、南天のみなみじゅうじ座(南十字星)ですがα星・β星ともに1等星であり、大航海時代以来、このみなみじゅうじ座が天の南極の方角を知る目印となりました。
α星・β星のような1等星は全部で21あり、オリオン座にもオリオンの肩にあたる赤みがかったベテルギウス、脚にあたる青白いリゲルと2つの1等星があります。
ちなみに仙台では、1等星は1年を通じて15個ほど見られるとのことです。
他に北半球で一番近い星は、おおいぬ座のシリウスだということです。
星座には、一文字の星座もあるようです。矢(や)座、炉(ろ)座、帆(ほ)座といったことも教えていただきました。
続いて、近藤さんから星座がたくさん出てくる物語「くさりにつながれたお姫さま」を読んでいただきました。
これは海やみんなを守るため、自らおばけクジラの生贄になろうとするアンドロメダ姫のお話です。カシオペアやケセウス、そしてペルセウスなど、いくつもの星座の名前が出てきました。近藤さんの迫力のある熱演で、子どもたちは神話の世界に引き込まれていました。
いよいよ外に出て、星空観察です。
2台の望遠鏡で木星と土星を観察しました。木星は地球の11倍ほどの大きさの星で、410年ほど前にガリレオによって発見された「ガリレオ衛星」と呼ばれる4つの衛星を持っています。土星は地球の9倍ほどで、大きな環を持っています。
実際に望遠鏡をのぞくと、木星と4つのガリレオ衛星を一緒に見ることができました。400年以上前にガリレオが見た星を見ていると思うと、少しロマンチックな気がしました。
また、土星の輪をみることもできました。(写真には、ぼんやりとしか写りませんでしたが)
【土星】
「キャンパスの外灯を手で隠すと星が見やすいよ」という永井先生のアドバイスに従って、伊達成実公も子どもたちと一緒に観察しました。
楽しく星空観察をした後に、ふたたびサロンにもどり「光害(ひかりがい)」についてお話を伺いました。光害とは、照明の設置方法や配光が不適切であり、景観や周辺環境への配慮が不十分なために起きるものです。
照明などの発達により、夜間の生活が暮らしやすくなった反面、星が見えなくなったり生態系に影響を与えたりしています。また、必要以上にエネルギーが消費されてしまっていることも問題になっています。
【400km上空から撮影された夜の日本】
光害はますます深刻化しており、天文学者たちは警鐘を鳴らしています。
「我々人類は、照明の正しい使い方を早期に学ぶ必要がある。照明は、地上を照らすものであり、夜空を照らしてはいけない。さもなくば人類はいずれ、星空をすっかり失ってしまうことになるだろう。」(2000年8月22日国際天文連合
街の中に住んでいると、星空の美しさや宇宙、自然とのつながりなど大切なものを忘れてしまいがちになりますが、今回の講座は、じっくりと星空を観察し、学び、改めて考える良い機会になりました。
講師を務めてくださった永井さん、近藤さん、伊達成実公、そしてご参加の皆さま、ありがとうございました。
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