「親子で手漉き和紙を学ぶ〜香りも一緒に漉き込んじゃおう♪〜」を開催しました。
投稿日:2022/12/10
たまきさんサロンスタッフです。
12月3日(土)、サロン講座「親子で手漉き和紙を学ぶ〜香りも一緒に漉き込んじゃおう♪〜」を開催し、講師には手すき和紙工房 潮紙 代表 塚原 英男さんに登壇いただきました。
手すき和紙の歴史や技術、特性などについて教えていただき、香りの素材を漉(す)き込んで、香る和紙を作る体験講座となりました。
塚原さんは宮城県に400年伝わる柳生和紙工房で8年間修行され、その後仙台市内の福祉作業所で和紙作りを教えていらっしゃいました。
震災後の2014年にご自身の工房『手すき和紙工房 潮紙』を、川崎町に立ち上げ和紙を通して先人の智慧を後世に伝える活動をされています。
「さて、紙の色って何色でしょうか?」
塚原さんから質問が投げられました。
白ではありません。白い紙は漂白をしています。
紙は本来、原料となる木の色をしています。
手すき和紙技術は2014年にユネスコの無形文化遺産に指定されました。
1300年前に楮(こうぞ)で作られた和紙が正倉院に保管されているそうです。
おそらく、当時はそうとは思わずに作られていたのでしょうが、1300年を経ても存在できている程の強さとしなやかさがあるのです。
手すき和紙ができるまでの行程は、「楮の刈り取り→蒸かし→皮むき→黒皮むき→煮熟(不純物を取り除く作業)→塵取り(細かい塵(ちり)を取り除く作業)→叩解(繊維をたたいて細かくほぐす作業)→紙すき→圧搾(水を搾りだす作業)→乾燥)」です。
工程の一つである楮の皮むきをしました。きれいにむけます。
塚原さんが刈り入れ、蒸かして来てくれました。
体験して初めて感じる楮の木の皮の香りです。
さて、楮と水とトロロアオイと選んだ香りの素材を使って紙すき作業です。
香りの素材は、ラベンダー・ローズマリー・レモングラス・柚子の皮・お茶・コーヒー・紅茶(ダージリン)・紅茶(バニラ)から選びます。
セミナースペースが良い香りに包まれています。
準備完了―――さあ!紙を漉いてみましょう!
前後左右に動かすことにより繊維に方向性が生まれ、なめらかで美しい紙になります。
今日は、下地を作りその上に香り素材を混ぜ込んだものを漉きました。
作業の様子です。
おうちに帰って窓に貼って乾燥させて仕上がりです。
通常1日程度で乾燥しますが、「柚子」を漉き込んだ方はもう1日長く時間をかけてくださいね…とのことでした。
—植物を紙にする―和紙とは自然と共に過ごしていた先人たちの知恵でした。
多くの行程があり、手間を掛け、丁寧な作業が必要で、技術や品質が優れていても「和紙作り」それだけでは成り立たないため、職業としての和紙職人の環境が厳しい事も、手すき和紙の伝統を守っていく大切さも知ることができました。
和紙は濡れても破れません。
バッグ等に入れていてもほのかに香ると思いますし、好きな形に切り紐をつけて栞として使っても良いですし、大切な方へのメッセージを書いて送ったら喜ばれると思います。
塚原さん、ご参加頂いたみなさま、ありがとうございました。
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