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「気象を楽しく学んで災害に備えよう〜天気図や実験にチャレンジ!!」を開催しました。

投稿日:2023/04/03

このイベントは終了しました。

たまきさんサロンスタッフです。

 3月11日(土)に、日本気象予報士会東北支部 和田 幸一郎さんを講師にお迎えして、「気象を楽しく学んで災害に備えよう〜天気図や実験にチャレンジ!!」を開催しました。
今回の講座は、「仙台/東北から考える 復興・防災10DAYS」に参加しており、防災にも役に立つ気象の基礎を天気図や実験にチャレンジしながら学びました。また今回は、気象予報士会から小関さん、小牧さん、岩渕さんも応援に来てくださいました。
講師の和田さんは、気象庁を退職後、現在は秋田朝日放送の気象予報士として活躍されています。

 初めに、「気象観測ってなんだろう?」ということで、さまざまな気象観測の機材や方法について、和田さんからお話がありました。

 まず、広い地域の気象観測に使われる、大きな4種類の機械の紹介です。
 雨の強さや位置、雨雲内の風の状況を地上から観測する気象レーダー、上空の気圧や気温、風などをバルーンを使って観測するラジオソンデ、宇宙から台風などの雲を観測する気象衛星、そして地上から上空の風を観測するウインドプロファイラです。
 気象レーダーは全国20ヶ所にあり、東北には秋田と仙台にあります。 ウィンドプロファイラは全国33ヶ所にあり、東北だと仙台のほか宮古、酒田、会津若松にあります。
ラジオソンデによる観測は日本国内では17ヶ所(南極にある昭和基地を含みます)で行われていて、東北地方では秋田のみで行われています。




 さらに、各地域ごとにも気象の観測が行われていて、全国約1,300か所(約17km間隔)に降水量を観測する観測所があります。 このうち、約840か所(約21km間隔)では降水量に加えて、風向・風速、気温、湿度を観測しているほか、雪の多い地方約330か所では積雪の深さも観測しています。





 海では船による気象観測も行われ、大気中の二酸化炭素の量や海水に溶け込んでいる酸素の量などを計っています。

 以上のように計測された気象データやスーパーコンピュータでの未来の気象を予測した数値予報などをもとに、予報官は天気予報を作成、発表しています。

 次は、天気の変化についてのお話です。 
 風は高気圧から低気圧に流れます。低気圧の上昇気流で空気が持ち上げられ、冷やされると水蒸気が水や氷の粒となって雲ができます。雲の中で水や氷の粒がくっついて、大きく重くなって落ちてくるのが雨や雪です。高気圧では時計回りに風が吹きだし、雲が消えます。低気圧では風は時計と反対周りに吹き込みます。


 そして、いよいよ天気図にチャレンジです!天気図では、ある自国の天気の状態を、いろいろな記号などを使って、天気、気圧、気温、風向や風力などを表し、天気の動きを予測します。
 まず、天気ですが空全体に対して、雲量(雲の割合)が1割未満であれば快晴(記号は)、8割未満であれば晴れ()、9割以上であると曇り()となります。



 また、天気記号の右側には気圧を書き、左側には気温を書きます。気圧の表記は、例えば、1010hPa(ヘクトパスカルであれば「10」と下2桁で表し、3桁の場合はそのまま3桁で表します。風は、矢羽で向きと風力を表します。風向は16の方位を示し、風が吹いてくる方向角を表します。風力は1〜12まであります。




 講師の皆さんにお手伝いいただき、天気図にある同じ気圧をつないで、等圧線を書きこみました。高気圧周辺では、晴れが多く、低気圧の周りでは、曇りが多いです。そして天気は、西から東に変化していきます。





 代表して、自分たちで作った天気図をもとに天気予報を発表してもらいました。この中から将来、気象キャスターが生まれるかもしれません。





また、予報士会から天気図用紙のプレゼントがありました。
家でより学習して、また天気予報にチャレンジできますね。



 次は、お菓子を使って気圧を実感する実験です。
気圧が低くなると物がどうなるかを見てみます。

 真空保存の容器にお菓子の袋を入れ、ポンプを押して空気を抜いていきます。

 すると、容器の中の気圧が下がりますが、袋の中の圧力が上がり袋は大きくふくらみます。そして、容器の中から外へ押す力よりも、外から中へ押す力が大きくなり、開けにくくなります。



 容器の上部の空気弁から、再び中に空気を入れると外と中の力が均等となり開けることができました。



みんなで実際に試してみました。









 あまり、ポンプを押しすぎて、袋が破れてしまった人もいたようですが、みんな気圧を実感できたようです。


 また、スマホやタブレットなどを使って楽しく学ぶ地球儀「アースボール」の紹介があり、子供たちは地球の一週間の様子やSDGsマップなど様々なバリエーションの画像を夢中になって見ていました。




 ちょうどこの日は、東日本大震災から12年目にあたる日で、14時46分に黙とうしました。


 気象観測や天気図の基本など、わかりやすく説明して頂き、子供たちも関心を持ってくれたようです。気象を学ぶことで、現在の地球環境や、なぜ気象災害が起きるのかなどについて理解が深まります。大人も学びなおす機会になったのではないでしょうか。
 今回の講座がきっかけとなり環境保護、防災などにより関心を持ってくれるとスタッフとして、とても嬉しいです。
 子供たちと、ともに学び、より良い未来を創っていけるような講座をこれからも開催していきます。


 講師の和田さん、そしてサポートしてくださった日本気象予報士会 東北支部の小関さん、小牧さん、岩渕さん、参加してくださった皆さま、ありがとうございました。


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